何かの病気の症状の場合、頭痛を伴う病気を上げてみます。
- 急性慢性の鼻炎
- 蓄膿症
- 咽頭炎
- 扁桃炎
- 中耳炎
- 気管支炎
- 風邪
- 虫歯や各種の化膿症
- 一酸化炭素中毒
- 農薬や工業薬品の中毒(水銀、鉛、カドミュウム、有機リン、砒素、DDTなど)
- 脳動脈硬化症
- 高血圧症
- 脳卒中
- 脳動脈瘤や静脈瘤
- その他の脳血管の障害による病気
- 脳腫瘍
- 脳梅毒などの脳神経系の病気や異常障害の症状
一方、頭痛そのものが一次性の病気と考えねばならないものがあります。以前は専門の医師でも決め手となる治療が困難なものでした。しかし、今日ではその原因なり発生の仕方(起こり方)の違いで六型の慢性頭痛に適切な治療が行われるようになってきました。次に六型の頭痛の種類について説明します。
この頭痛は本人がまったく知らないうちに傷がついて、脳神経機能に障害が起こり、小学生、中学生のころから起こる頭痛です。傷を生じる理由としては妊娠中の母体の感染症や薬中毒、お産直前の胎児の脳虚血、脳出血、脳の損傷、または乳幼児期のはしか、ジフテリア、肺炎などの熱性の病気や中毒によって、脳に傷が出来てしまいます。
症状は頭全体の痛みを生じ、重苦しく、続く時間は数秒、数分のものが多い。時には痛いときと痛くないときの間がはっきりせず、数十分から数時間、まれには一日中続くものもあります。この病気にはてんかんの薬が良く効きます。
これは仕事による頚椎中部の変形、老人性変化、寝違い、むち打ち症などで、後頭部や頸部または肩胛部の知覚運動神経が圧迫刺激されることによるものです。
後頭部に主に痛みは続きますが、ときに側頭部や頭のてっぺんからうなじ、肩にかけても痛むことがあります。その他に、めまい、耳鳴り、腕のしびれ、頸部、肩胛部の筋肉の痛みを生じる。
この頭痛は低血圧、拡張収縮調節の不全がもとになっています。つまり、寝ている姿勢から起き上がるときの最高血圧が下がり、最低血圧が上がるために脈圧が減って、脳に行く血流が減るために起こる脳貧血性の頭痛です。小学校の高学年から中学校の低学年の女子に多い頭痛です。
この頭痛は一時性頭痛(もとになる病気を持たない頭痛)の代表的なものです。
症状は始め頭の片側がズキズキと脈打つように、または締め付けるように痛み、やがて反対側にも移ります。この頭痛は投薬が有効です。ただし、専門医の指示に従うことが重要で、発作が無い時に服用すると有害になることがあります。
この頭痛は扁頭痛にリュウマチ性筋炎、末梢神経炎などが加わって、神経の代謝に必要なビタミンなどの欠乏が起こって悪化する場合が多い。客観的な診断の決め手が無く、ビタミン剤を多く服用して症状がとれる事で、治療によって診断が確かめられることが多い。
心理的なもの、感情、情緒による原因や誘引によってひき起こされる頭重、頭痛、めまいなどです。情緒的不満や緊張。不安、恐怖、心配。事業の失敗、行動の過ち、適応失調を頭痛にかえる、広い意味でのノイローゼの頭痛です。