脳脊髄液漏出症
脳脊髄液漏出症とは
外傷などを契機に脳および脊髄を覆っている硬膜が損傷し、内部に貯留している脳脊髄液が漏れ出すことで、頭痛、頚部痛、めまい感、嘔気、耳鳴り、聴力障害、視機能障害、不眠、記憶障害など、様々な症状が出現する疾患です。
脳脊髄液の漏出が多い場合には頭の中の圧力(脳圧、頭蓋内圧、脳脊髄液圧)が低下し、起きていられなくなる程の激しい頭痛(起立性頭痛)を生じる場合があります。
脳脊髄液の漏出が少なくても、長期間の漏れにより上記の多彩な症状が持続し、投薬治療などを受けても改善しないことが多くみられます。
平成24年6月に厚生労働省から、脳脊髄液漏出症に関する疾患概念と画像診断基準が取りまとめられ、この疾患に対する代表的な治療である硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)が先進医療と定められました。
平成28年4月からは前述の画像診断基準を満たした症例には、脳脊髄液漏出症に対する硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)に健康保険が適用されることになりました。当院は健康保険を使用した硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)を北海道に届け出をしている医療機関(6施設のみ)のうちの一つです。
医師紹介
脳神経外科